理解できない野田首相

民主党はいよいよ「分裂」に向かって進み始めたようだ。

しかし、私には、野田首相が理解できない。

彼は「消費税増税」に“命をかける”と公言している。

それは、今後の“社会福祉”を守るためだとも言っている。

しかし、やっていることは「増税」だけである。

肝心の「社会福祉」の内容は全然見えてこないし、現状は、“棚上げ状態”に等しい。

まず「社会福祉」の将来像がつくられ、官や国会、その他無駄の削減をやり尽くしたあと、「これだけ必要ですから「増税」をやります」というなら理解できる。

しかし、順序は全く逆に進んでいる。

この面だけで言えば、小沢氏側の言い分が正しい。

「消費税増税」は平成14年からである。それをなぜ今、こんなに急いで決めてしまわなければならないのか？野田首相を理解できない。

理由があるとすれば、野田首相と執行部の一部はこの際、小沢氏一派を民主党から出してしまいたいのではないだろうか？

これなら辻褄も合うし、理解もできる。

私は思う。野田首相が組閣以来、全てに優先して先頭に立ち、被災地に張り付くようにして「復興」と「原発事故終熄」に力を注ぐ姿を国民に見せていたら、おそらく今度の問題は国民の後押しを受けてもっと簡単に成立していたように感じる。

なぜ、それをやらなかったのか？

やはり理由は上記のものしか浮かばない。

野田首相は「解散」後、選挙を行い新しい民主党と自民党、公明党あたりとの「連立政権」を見据えているような気がする。

しかし、もはやこの国は憲法、政治制度、国民投票権など、国を“根本”から変える時期に来ていることを切実に感じている。

こう思うのは私だけだろうか？！